奄美大島の12か月|水温・装備・その月の海

月ごとに水温が変わり、見られるものも変わります。どの月がいいかではなく、その月がどうなのかを、ショップの公開ログ334日分と現地で潜っていた経験からまとめました。

2026年8月18日 ・ Remupi(元ダイビングインストラクター)

「奄美っていつ行くのがいいんですか」とよく聞かれます。

正直に言うと、いつ潜っても海はいいです。特定の月が当たりで、他が外れということはありません。

ただし、同じ海ではありません。水温が変わり、必要な装備が変わり、風向きが変わって 行けるポイントまで変わります。だから「どの月がいいか」ではなく、その月がどうなのかを書きます。 そのうえで、自分が見たいものと持っていける装備で選んでもらうのが早いはずです。

数字は、奄美のショップが公開しているログから集めました。1年分・水温の記載が1,127件あります。

数字で見る1年

いちばん低いのが1月と2月で 21.0℃、いちばん高いのが9月で 29.8℃ でした。 差はおよそ9℃です。

ざっくり分けると、こうなります。

時期 水温
8月〜10月 28.8〜29.8℃
11月・5月〜7月 24〜28℃
12月・4月 23℃前後
1月〜3月 21.0〜21.5℃

月ごとの数字と、その月にログへ名前が出た生物は 月別の水温とスーツの目安に出しています。

水温が高い時期(8月〜10月)

29℃前後です。それでも私は3mmを使いませんでした。ずっと5mmで通していて、 それで暑くて困ったことはありません。

むしろ暑いのは上がったあとです。船の上で日に当たっていると熱がこもるので、 まず上だけ脱ぐ、という付き合い方になります。

クラゲは、正直そんなに気にしなくていいと思います。心配して時期をずらすほどのものではありません。

台風と、飛行機のこと

この時期に来るのが台風です。頻度は台風次第なので、何回中止になるとは言えません。

ただ、奄美大島の北部には湾があります。そのおかげでわりとギリギリまで潜れます。 海が荒れても、湾の中は残ることが多い。

そのかわり行けるポイントは限られます。初めて来る方が思い浮かべる 「抜けるように青い海」のようなポイントは、台風が近づいているあいだは難しくなります。 潜れるかどうかと、思っていた景色に会えるかどうかは別の話です。

そして、旅行として本当に困るのはこちらです。

飛行機はよく飛びません。台風の前だけではありません。風が強い日、雷の日にも、 欠航したり、行ったのに着陸できずに引き返したりします。これはかなりよくあります。

潜れるかどうかより、たどり着けるかどうかのほうが先にある問題です。 夏に来るなら、予定に1日余裕を持たせておくと気持ちがずいぶん楽になります。

水温が下がる時期(12月〜3月)

1月から3月が21℃前後です。数字だけ見ると冷たそうに感じると思います。

体感は正直なところ、私の感覚が当てになりません。奄美の水温に慣れてしまっているので、 本州で潜っている方と同じようには感じないはずです。そのうえで書くと、 5mmにフードベストを足して、後半で寒くなってくるくらいでした。 私自身はドライで潜っていました。

そのかわり、この時期には夏には無いものがあります。

透明度は明らかに夏よりいいです。これははっきりしています。

そして、ダイバーがめちゃくちゃ少ない。インストラクターとマンツーマンになることもあります。 人の少ない海で、しかも抜けている。そういう日に当たると、かなりいいです。

寒いかどうかだけで冬を外すのは、もったいないと思います。

風向きで、行けるポイントが変わる

夏は南風、冬は北風です。これは奄美のどのショップでも共通しています。

風向きが変わるということは、風裏になる場所が変わるということです。 だから夏と冬では、行けるポイントそのものが入れ替わります。

同じ島に行っても、季節が違えば違う海を見ることになります。 「前に行ったから」と外す理由にはなりません。

装備をどう決めるか

5mmが1枚あれば、1年潜れます。奄美に関してはこれが答えです。

  • 4月〜12月 … 5mmウェットスーツ
  • 1月〜3月 … 5mm+フードベスト、またはドライスーツ

3mmを買い足す必要は、少なくとも私にはありませんでした。

ただしこれは目安です。寒さの感じ方には個人差があり、同じ水温でも本数、体格、 その日の風で変わります。1日に何本も潜る日、何日も続けて潜る日ほど、冷えが積み重なります。 当日の判断と手配は、お世話になるショップに委ねてください。

レンタルの有無と料金は各ショップのページに 出しています。ドライスーツのレンタルは扱いが分かれるので、必要なら予約時に確認してください。

何を基準に選ぶか

「いつがいいか」ではなく、こう考えるほうが早いはずです。

透明度と、静かな海が欲しいなら冬。 21℃を装備で越えられるかだけが条件になります。

暖かい水で気楽に潜りたいなら夏。 そのかわり台風と、飛行機の欠航を計算に入れておきます。

見たいものが決まっているなら、その生物から逆に決める。 月別の水温とスーツの目安に、 ショップの公開ログでその月に名前が出た回数を載せています。

どの月にも、その月の海があります。行ける日に行くのがいちばんです。

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